障害者雇用に理解を―と字面だけみたら「うちの職場では無理無理」と思う人が多いだろう。だが本当にそうなのか。社内のどこかに、障害者が担える仕事があるのではないか▼県が3月に作成した「県障がい者雇用啓発DVD~地域企業の取り組み~」を見てそう思った。現場から発せられる率直な声は何よりも訴える力が強く「ちょっと工夫すればできるのかも」と思わせてくれる▼DVDに登場する県内中小企業6社は人員や財政に相当の余裕があるというわけではないだろう。やる気とちょっとした工夫で可能性が広がるということが映像を見ると分かる▼例えば事前の実習で能力差を見極めできる仕事を与えたり、作業手順を視覚的にも分かりやすく示したり。障害者が孤立しないように複数人で採用した社もあった▼本県民間企業(56人以上規模)の障害者雇用率は1・65%で、全国平均の1・63%は上回るものの、法定雇用率の1・8%には達していない▼企業に必要なのは障害の有無にかかわらず、能力差、個人差のある社員に向き合おうという姿勢なのでは。そうした観点からも一見に値すると思う。