「あおもりPG(プロテオグリカン)」が、いよいよ海外進出する見通しだ。あおもりPG推進協議会(会長・櫛引利貞カネショウ代表取締役社長)が海外販路拡大の基本戦略策定に向けて、このほど台湾視察ツアーを行い、その可能性を探った。
 現地のバイヤーらとの意見交換では好意的な声が多く、同協議会は海外展開に自信を深めており、視察を通じて浮かび上がった課題を踏まえながら効果的なPR方法など具体的な検討に入る考えだ。本県発の機能性素材を活用した商品の海外進出が地域産業の活性化に結び付くことを期待したい。
 プロテオグリカンは、コラーゲンやヒアルロン酸に続く第三の機能性素材として注目されている。利活用に当たっては高額な価格が大きな課題だったが、弘前大学と民間企業の角弘がサケの鼻軟骨から低コストで抽出する画期的な技術を開発。「あおもりPG」と名付け、新産業創出を目指して産学官が連携し、商品化にこぎ着けた。
 PGへの注目は全国的に高まり、他でも牛や豚、サメなどの材料を使った技術が開発され急速に実用化が進んでいるが、あおもりPGの強みは何といっても、原材料、抽出技術ともに「安全・安心」を保証したブランド力にある。
 あおもりPG推進協議会が含有量など一定の基準を満たした製品のみを認証し「あおもりPGブランド認証マーク」の使用を許可している。対象商品は2017年9月までに延べ279品目、累計製造出荷額は約164億円に達し、国内プロテオグリカン市場で大きなシェアを占めている。地域に眠る未利用資源に着目し、商品化と販路拡大を果たした極めて優れた事例といえる。
 その市場を今後は海外にも広げる狙いだ。同協議会は「あおもりPG」の海外展開プロジェクトとして、経済産業省のJAPANブランド育成事業(戦略策定支援事業)の採択を受け、取り組みを展開。10月までに認証マークが商標登録された米国、中国、香港、台湾、韓国、シンガポール、タイ、ベトナム、フィリピンの9カ国・地域を視野に入れ、現地市場調査を企画するなどして、まずは基本戦略策定を目指している。
 今回視察調査した台湾での反応は上々のようで、素材自体の認知度が低いといった課題を認識しつつ、関係者は新たな市場開拓への手応えを感じたようだ。調査を踏まえ、市場投入する対象国・地域やブランドコンセプトなどを今年度内にまとめ、取り組みを加速させる構えだ。
 あおもりPGを活用した事業は新たなステージに突入する。その狙いは、地域の産業振興と経済活性化だ。他にはない優れたブランド力を生かした海外進出で販路を拡大し、より一層の地域振興が図られることを期待したい。