県議会の総務企画常任委員会は、現在開会中の2月定例会に提案されている県の非常勤行政委員報酬にかかわる条例改正案を賛成3、反対4の賛成少数で否決した。知事提案の議案が常任委員会で否決されるのは、1978年6月以来ほぼ32年ぶりという。
定例会最終日となる24日の本会議で、賛成多数による可決が確実ではある。しかし、県当局の意思を反映した議案の否決という異例の事態は、新たな報酬制度に対し県民の納得が十分に得られていない表れだ。県は丁寧に説明して理解を求め、新たな報酬体系の導入効果も検証しなければならない。
改正内容は、月額報酬を支払ってきた現行制度を改め、現行月額の半分程度を一律に支給した上で、勤務日数に応じて日額を加算する「月額・日額併用制」を新年度から採用するもの。行政委員報酬の見直しは全国的な流れで、一部委員を完全に日額とする他県の例は複数あるが、併用制は全国で初めてという。
県の行政委員は選挙管理、人事、公安、監査、教育、労働など9委員会で、2009年度の報酬総額は1億100万円。見直しは常勤委員を除くすべての行政委員80人が対象で年間1560万円の歳出削減を見込んでいる。
月額分は各委員の現行報酬4万7000円~19万7000円の約2分の1となる。日額分は委員長および会長職が一律2万円、委員は同1万8000円で、定例の会議や現地調査など委員会事務局(県)が公式的に関与する活動を対象とする。
そもそも今回の見直しは、昨年1月に大津地裁が、労働など3行政委員会委員に月額で報酬を支払っているのは勤務実態と懸け離れており、勤務日数に応じた報酬を定めた地方自治法に違反するという判決(控訴中)を下したことがきっかけだった。
県内の市民団体が「委員によっては勤務日数がゼロの月もある。月額制は疑問だ」などと問題視し、県に見直しを要請。県議会でも月額報酬の是非が論議され、県が第三者機関を設置して検討が始まった経緯がある。
県は見直し案を決定した際、「全国のモデルになれば」(人事課)と胸を張っていたが、職責と対価、勤務実態の違いといった問題の複雑さが浮き彫りになったともいえよう。
第三者機関の報告書では「県民の理解を得られるかという観点から検討を」「各委員会の活動状況や職責をいま一度確認し、他県の動向にも留意して所要の措置を」との意見が示された19日の総務企画常任委で野党委員は、委員報酬を原則日額制と規定した地方自治法の趣旨を重視し反対に回った。
現状で見直し案は及第点に届いていないが、いきなり100点満点ともいくまい。十分な対外説明と検証、行政委員活動の充実を求めたい。













