鳩山政権発足から半年が過ぎた。各種世論調査では、続出した「政治とカネ」の問題が影響し、軒並み支持率が下落している。当初、膨らんだ期待は一気にしぼんでしまった格好だ。
鳩山由紀夫首相も影響を認め、政治資金規正法の改正に乗り出したが、それだけで難局は打開できないだろう。有権者は「政治とカネ」の説明責任をめぐり、党の自浄能力に疑問を呈している。このずれを解消しなければ、支持率低迷は続くと考える。
一方、野党に転じた自民党も政権奪回には程遠い状況だ。谷垣禎一総裁の指導力を問う声が噴出し、党内では混迷が深まっている。一枚岩の体制を築かなければ、民主党の対立軸にはなり得まい。
ついには鳩山邦夫元総務相が離党、新党結成の動きが本格化した。政界再編の可能性もはらむが、新党のスタンスやビジョンが示されるのはこれからである。離合集散の繰り返しなら、冷ややかな視線を送られるだけだ。
国民にしてみれば「いったい政治はどうなってしまうのだろう」という思いが強いのではないか。自民党に見切りをつけ、民主党に政権を託したが、次に負託に応えうる党はあるのか、不安を感じているのではないか。
参院選では新たな政治の枠組みも焦点になりそうだが、現段階ではまだ不透明感が漂う。ただ、どの党であれ、いかに国民と向き合っていくのか、間違いなく政治の質が問われることになる。
鳩山政権の迷走を象徴しているのが米軍普天間飛行場の移設問題だ。さまざまな案が浮上しても結論までに至らず、調整能力と決断力の不足を露呈した。「政治とカネ」の問題でも毅(き)然(ぜん)とした態度を示せないままだ。
政治手法にも疑問の声がある。各種業界団体の支持獲得は、自民党が選挙基盤の構築で旧来から取っていた手法だ。癒着の構造は、政治が国民の方を向いていないと、手厳しい批判を浴びたのを忘れたわけではあるまい。
一方の自民党も展望が開けぬ状況に苦戦している。これだけ内閣支持率が下落しながらも、支持は一向に広がらない。敵失につけ込めず、かといって政策論争も深まらないでは、対立政党としての存在感が薄れてしまう。
党内から執行部批判の声が上がり、政党が機能不全に陥っては、国会どころではないだろう。もう一度、党の掲げる政策を練り直し、どのように民主党と対(たい)峙(じ)していくのかを示す必要がある。
各党にとって、政権交代という大きな地殻変動から不安定な時期を迎えているのは確かだが、政権を担う政党が心もとないというのは、国民にとって危機的なことである。参院選まで立て直す時間はある。国民と向き合う意識を常に強く持ってほしい。













