弘前大学と資生堂(本社東京都)は、肌と体と心の関係性の解明を目指す共同研究講座「ビューティーウェルネス学研究講座」を、弘大大学院医学研究科に開設した。体や心の不調が肌に表れたり、逆に肌の調子がいいと行動が変わりQOL(生活の質)の向上につながったりするなどの関連を背景に、弘大が持つ健康に関する網羅的なビッグデータと、資生堂が培ってきた皮膚科学研究などの知見を融合し、商品開発だけでなくライフスタイルの提案や行動変容などにつなげたい考え。
 講座では「肌、体、心」をキーワードに、心身の状態と肌の関係性や、肌の変化に影響を及ぼす生活習慣の解明を目指し、これらから肌、体、心の状態の評価方法や改善策を考案していく。
 弘大が岩木健康増進プロジェクト健診で集めた2000~3000項目に関する膨大なビッグデータを活用するもので、資生堂は今年度の健診に初めて参画し肌の角層の状態などの調査も始めており、今後、同社が持つ新たな調査手法なども加えてデータの比較・調査を行っていく。
 5日は弘大で関係者が講座開設式を開き、弘大の福田真作学長は「本県は短命県返上と健康寿命の延伸を実現するための取り組みを長年続けており、今回共同研究講座を実現できたことは大きな励み。ビッグデータを活用し、美しさと体、心の健康との関係性など新たな科学知見が多数生まれてほしい」と期待した。
 資生堂みらい開発研究所シーズ開発センターの加治屋健太朗センター長は「資生堂は2030年に向け、生涯を通じて一人ひとりが自分らしい健康美を実現する企業となることを目指している。これまで培ってきた肌の知見だけでなく、肌、心、体内にデータを拡張しその関係性を解き明かすため、弘前のビッグデータをぜひ活用させていただきたい」と話した。
【写真説明】福田学長(左から5人目)や加治屋センター長(同6人目)らが参加して行った開設式