全国に通用するリンゴ加工品を届けたい-。温泉施設の運営などを手掛ける平川市のタグボートは、数種類の平川産リンゴをブレンドした新たなハードサイダー(シードル)「クレイジーサイダードライ」を4月から販売している。市内初のシードルメーカーとなり、年内にさらなる新商品の販売を予定。水口清人社長は「商品開発だけでなく、生産者にも利があることをしたい」と話し、市内生産者の経営安定につながる加工リンゴの買い付け、製造受託による6次産業化支援など、自社だけでなくリンゴ産業の活性化を目指す考えだ。
 「平川産リンゴは評価が高く、生果で十分おいしい。一方で担い手不足などの課題もある。地元のリンゴを使うことで、生産者にとっては加工リンゴの安定的な出荷先になり、私たちも原料を手に入れられる。全国、世界にクレイジーサイダーが広がることで、地元もリンゴも知名度が上がる好循環を目指している」と水口社長。製造免許取得から始まり、理想的なブレンドや酵母を見つけるために何度も試行し、ラベルデザインまでこだわり抜いて約1年かけて完成に至った。「コロナ禍で苦しい道のりだったが、よくここまで来られた」と感無量といった様子だ。
 現在は新商品としてスイート系の醸造に取り組み、6月ごろに販売を予定。また、モモとリンゴをブレンドしたハードサイダーにも挑戦し、9月ごろの販売を目指す。蒸留酒の免許を取得後はリンゴブランデー造りも計画しており、水口社長は「商品ができて満足ではなく、しっかりPRしてハードサイダーだけでなく平川のリンゴも広めていきたい」と意気込んでいる。「クレイジーサイダードライ」は1本330ミリリットル入り660円(税込み)。
※詳しくは本紙紙面をご覧ください。