3年ぶりに合同運行を行う方向となった弘前ねぷたまつり。参加団体からは13日、「これ以上の空白は伝統文化の継承にとっての障害になる」として、実施に賛同する声が上がった。一方で各団体は新型コロナウイルスの感染対策を講じた上での制作・運行に加え、人手や資金の調達、担い手の意欲低下など、2年のブランクで生じた問題に直面しており、祭りへの道は課題含みと言える。
 全参加団体で組織する弘前ねぷたまつり合同運行安全会議の松山憲一会長は、合同運行実施について「この一言を待っていた。団体としてはゴーサインが出たことでようやく動ける」と胸をなで下ろす。一方で、実施を決めた13日の運営委員会では「今年開催できなければ組織が持たない。運行団体そのものの崩壊が始まっており、すでに解散したところもある」と実情を訴えた。「2年のブランクで動きの鈍い団体、意欲不足の担い手は少なくないと感じる。今までの状況から一足飛びにはできない」と懸念も見せる。
 「心待ちにしていたが、不安がいっぱいで手放しでは喜べない。複雑な気持ち」と吐露したのは津軽衆の花和司会長。「感染症対策を取っての制作・運行は、はっきり言えば楽しくない。どれだけ人が集まってくれるか、引き手が確保できるかも分からない。それでもいいか、会員の意向を聞いて参加を決めたい。すでに今年の参加を辞退した会員や、会を脱退した人もいる」と話した。加えて弘前ねぷたまつり参加団体協議会で行った弘前さくらまつりでの運行を引き合いに「あの規模でも対策を取りながらの運行に難しさはあった。観客間でうまく距離を取るのは大変」と不安感を述べた。
【写真説明】弘前ねぷたまつりに備えて骨組みを点検する津軽衆の会員たち=4月24日、弘前市

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