「子どもも大人も誰もが立ち寄れる場所にしたい」。平川市で平賀保育園などを運営する社会福祉法人睦会が、放課後児童クラブの施設を使った市内で初めてのこども食堂「みんなの食堂」をスタートさせた。幼児や児童だけでなく、保護者や地域の高齢者などが分け隔てなく共食できる空間にしたいと年齢制限を設けていない。今井哲理事長は「スタートしてからが本番。いろんな提案や意見をもらいながら、気兼ねなく人が訪れる場所にしたい」と意気込んでいる。
 睦会は平賀保育園や放課後児童クラブを運営し、地域で社会貢献活動も展開している。今井理事長は以前から「こども食堂」設立の必要性については感じていたが、実行に移すには難しい問題もあり、取り組みは進んでいなかった。そんな中、市内在住・出身の若者たちが集まって立ち上げた団体「DevelopmentP.E」と出合い、同様に子ども食堂の必要性を感じていたことを知り、協力して実現を目指すこととなった。
 こども食堂を行うに当たり、名前が「こども食堂」では子どもしか来られない印象を抱く人も多いだろうと懸念していた今井理事長。「友だちと一緒に食べたい子が来てもいいし、親子で来れば夕食を用意する手間もなくなる。地域で1人暮らしの高齢者も交流の機会になるので、できるだけ敷居を低くしたい」。年齢や家庭などの事情で区切らず、幅広い年代に利用してほしい気持ちを込めて「みんなの食堂」と名付けた。
 平賀保育園敷地内にある放課後児童クラブの建物を活用。初めての開催となった8日夜は「DevelopmentP.E」や学生ボランティアらが手伝いに駆け付け、カレーライスとフルーツ、デザートにメントスサイダーフルーツポンチを提供した。園児や児童だけでなく保護者や地域の高齢者らが集まり、大にぎわいとなった。
 「みんなの食堂」は月2回ほど開催しながら、睦会は、食事するだけではなく、少しでも人が集まりやすいような場にしようと検討している。学生ボランティアが参加したことで、放課後児童クラブに通う子どもの勉強や宿題を見る機会にもなった。「私たち運営側だけでなく、ボランティアや実際参加する人たちからもいろんなアイデアを集めることで、来やすい場所にしたい。ここからスタート」と今井理事長。学習や楽しく体を動かせる機会を提供する場など、「こども食堂」の枠にとどまらない、新たなコミュニティーの場を夢に描く。
【写真説明】スタートした「みんなの食堂」。多くの親子連れや地域の人たちが訪れた

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