弘前公園の弘前城三の丸追手門と二の丸南門(南内門)の保存修理工事が本格的に始まった。弘前城天守と他の城門、櫓(やぐら)についても順次修理する計画で、これら国重要文化財の大規模な保存修理は約60年ぶり。追手門と南内門の工事が「令和の修理」の皮切りとなる。屋根のふき替え、しっくい壁の塗り直し、耐震補強などを行い、完工は来年12月を予定。現在は城門全体を工事用の仮設足場が囲み、今月下旬までにシートで覆われ、来年11月ごろまで外観が見られなくなる。
 現在の追手門と南内門は大地震の際に城門が浮き上がり倒壊する恐れがあるため、今回の工事では土台にコンクリートの重しをつなげてより安定させ、構造部に筋交いを組むなどして震度6強の揺れに耐えられるようにする。銅瓦ぶき屋根の2階部分は全面をふき替え。今年度は屋根の状況を調査しながらの解体と必要箇所の補修、壁しっくいを剥ぎ落とすところまでを予定している。総事業費は約2億円。工事中も城門は通行できる。
 現場では弘前城菊と紅葉まつり閉幕を待って今月8日に仮設足場の設置を開始。17日には弘前市が報道陣に現場を公開した。足場は今月中に灰色の養生シートで覆われるが、来年の弘前さくらまつりまでに城門の姿を印刷したものへ張り替える予定。このほか市は、屋根の端に取り付けられている鬼板やしゃちほこを補修のため取り外した際に実物の展示や、工事状況を知らせるパネルの設置などで情報発信していく考え。
【写真説明】工事用の仮設足場が組まれている弘前城追手門(上)と南内門

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