津軽鉄道(本社五所川原市、沢田長二郎社長)は1日、秋の訪れを告げる「鈴虫列車」の運行をスタートし、乗り合わせた沿線住民らの心を和ませた。
 1986年に当時の社長の発案によりスタートし、昭和、平成、令和と続いている名物企画。初日は各車両にスズムシが数匹ずつ入った虫籠を車両内前後2カ所の棚に設置した上で、女性乗務員の津軽半島観光アテンダントが、アナウンスで企画が始まったことを乗客に告げた。
 スズムシは沿線の住民やブリーダーの協力によって集めている。昨冬の低温が影響したためか、今年は成長がやや遅れているとみられ、一番列車が出る1日までに用意できたのは例年の6割程度にとどまる約300匹。鳴き声もややか細かったが、乗客らは虫籠を眺めながら季節感を堪能していた。
 津軽五所川原駅から乗り込んだ同市金木町の男性(96)は「秋らしい風情が感じられる」と話した。
 10月半ばごろまで運行予定で、涼しくなるにつれて「リーン、リーン」という鳴き声を一層高く響かせるという。
【写真説明】津軽鉄道で1日から運行が始まった「鈴虫列車」