大鰐町をフォトウエディングの聖地に-。米ニューヨーク(NY)の婚礼業界でプランナーやフラワーデザイナーとして活躍する同町出身の千葉恵津子さん(55)が、大鰐の魅力を新たな切り口で発信しようとしている。海外各地の人気スポットで婚礼を手掛けてきた千葉さんの目を通して見ると、古き良き温泉地の中にはニューヨークの倉庫街やスイスの高原に似た景観が。「すごい景色がたくさんある大鰐の良さを、国内外のカップルに見てもらいたい」と話す。
 千葉さんはNYで30年以上、現地を中心に婚礼、挙式を数多く手掛け、数億円規模に及ぶ現場も経験してきた。しかしコロナ禍でウエディング業界は沈黙。「もんもんとしていた」という中で光明を見いだしたのが、フォトウエディングと古里・大鰐の風景だった。「日本に居たままでは何も感じなかったと思うが、海外で仕事をしてきたから地元の良さが見えてきた」と話す千葉さん。顧客が求めてきたロケーションは古里にもあると感じた。
 一つは山が連なる景色。エロープメントでは米テネシー州の人気リゾートやアルプス山脈のそびえるスイスなどが人気だが、冠雪の岩木山を望む阿闍羅山で同じ雰囲気の写真が撮れると目を付けた。町中心部に降りれば、マルシチ津軽味噌醤油の工場や蔵は、カメラ越しには日本人カップルにも人気のNYブルックリン地区の倉庫街に。さらに弘南鉄道大鰐線や温泉街の昭和レトロ感、大円寺やヤマニ仙遊館などの和風建築と、写真映えのする背景がコンパクトにまとまっていた。
 ウエディングフォトの撮影は、カメラマンが2人のストーリーを引き出すために、ポーズや画角の調整、シャッターチャンスなどにこだわって時間がかかるという。「1カ所の撮影に1時間費やすときも。さらに移動を含めば、例えばNYだと6時間はかかる。大鰐なら3時間でいろんなタイプの写真が撮れる」。フォトスポットとしての潜在力は大きいと感じ、仕掛けに動いた。
 同様にコロナ禍明けの海外誘客に向け、フォトウェディングや婚礼を旅先で行う「デスティネーションウエディング」を考えていたのが同町の青森ワイナリーホテル。町づくり団体「あじゃらで遊ぶ」の高橋浩二代表が仲立ちとなり、千葉さんとホテルが連携して企画づくりに取り組むことになった。
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