新型コロナウイルス対策で重要な換気について、冬期間に寒さ対策と両立できる最適な方法を探るため弘前大学が実験を行った結果、大学や一般のビルなどに設置されていることが多い常時強制換気装置のみの使用や、対角線の窓やドアを10センチ程度常時開けるだけでも、国が示す30分に1回の窓を全開にする方法以上に空気を入れ替える効果があることが確認された。同大は今後、対面授業のほか、16日からの大学入学共通テストや2次試験などの場面でも活用を検討する。
 14日、同大が会見を開き発表した。実験は昨年12月中旬に実施。実際の講義室を使い二酸化炭素の濃度の変化を見たもので、(1)換気なし(2)常時強制換気装置(3)対角の窓とドアを開けた常時換気―の三つを試した。
 換気なしの場合は二酸化炭素濃度は右肩上がりに上昇。一方、常時強制換気装置を稼働させた実験では、20分程度で全空気を給排気するだけの換気量があることが分かった。また対角で前方の窓(5センチ開けで固定)と後方のドア(開け幅は30分ごとに3パターン)を開けた実験でも、ドアの開け幅10センチでは23分程度で、30センチと50センチでは18分程度で全空気を給排気する換気量があった。
 室内温度は、常時強制換気装置使用では開始時が22度で終了時は26度。対角の窓・ドアでの常時換気では開始時が20度、30分後は24度、1時間後は22度、終了時は22度で、後方ドア近くの座席にいた学生からは「少し寒い」との回答が多く、ドア付近にいた担当によると10センチ開けではあまり寒さを感じなかったが、30センチ、50センチと幅が大きくなるにつれて寒さを感じたという。
 渡邊淳平総務担当理事は「1回の実験であり、科学的に絶対正しいということではないが、北国では現在示されている方法では厳しい部分もあり参考にしていただければ、寒さを我慢しながら窓を開けて授業するというのも防げるのでは」と話した。
【写真説明】実験結果を公表する渡邊総務担当理事