裁判員制度の課題解決を探るシンポジウム「裁判員の『体験』を踏まえた裁判員制度」が21日、テレビ会議システム「Zoom(ズーム)」を用いてオンラインで開かれた。報告やパネルディスカッションを通じて法曹関係者や学生らが学びを深めた。
 弘前大学人文社会科学部が主催し、同学部地域未来創生センターが共催。弘大を中心に全国をオンラインでつないで開催した。
 1部では同学部の平野潔教授ら3人の学識者が裁判員制度の課題を報告。平野教授は裁判員の経験が社会に共有されていない現状を指摘し、経験者の声を拾う弘大での取り組みを紹介して「ただ共有するのではなく、制度の中に取り込む必要がある。参加者の意見を踏まえた制度設計を考えなければ」と訴えた。
 このほか、昨年10周年を迎えた裁判員制度の展開や、新型コロナウイルス感染拡大に伴うドイツの公判での対応などが紹介された。
 2部では幅広い年代や職業の裁判員経験者6人がパネリストとして登壇し、感想や制度の改善すべき点などについて議論を深めた。「裁判員制度が重たく触れてはいけないものというイメージを払拭(ふっしょく)しなければならないのでは」「裁判官が非常に話しやすい雰囲気をつくってくれてやりやすかった。良い経験をさせてもらった」といった実体験に基づいた意見が多く出され、参加者は学びを深めた。
【写真説明】裁判員経験者が意見を交わしたシンポジウム