西目屋村が整備を進めていた食肉加工施設「ジビエ工房白神」が完成し5日、開設式が行われた。鳥獣害対策で捕獲したクマなど野生鳥獣を食用肉に加工し、新しい観光資源の創出を図るほか、村に根付くマタギ文化の継承を目指す。鳥獣害対策で捕獲した野生鳥獣を解体処理する食肉加工施設は県内で初めて。
 施設は同村居森平の旧津軽ダム管理事務所車庫を改修して整備。軽量鉄骨造りの平屋建てで、延べ床面積約67平方メートル。
 白神山地源流域にはクマを捕獲して食べるマタギ文化が根付いている。同村でも農作物被害を防ぐため、山から下りてきたクマの捕獲・駆除を行ってきたが、昨今は捕らえたクマを処理できる加工施設がなく、自家消費か廃棄にとどまっていた。そこで、捕獲したクマを特産品や観光資源として活用するとともに、マタギ文化も後世に伝えていこうと工房を整備。万全の衛生管理の元、捕獲したクマの解体から加工・冷凍までが可能になった。クマ肉は時間がたつと臭みが出てしまうため、鳥獣害対策の巡視員と地域おこし協力隊員で捕獲次第、工房に搬入する。
 加工したクマ肉や革はブナの里白神公社に卸し、販売される。早ければ今冬にも村内の宿泊施設や道の駅で、鍋や丼、カレーなどに調理して提供する予定だ。
 現在、村で捕獲される鳥獣はクマのみだが、工房ではシカやイノシシの加工も可能。これからクマ以外の事業展開も期待される。
【写真説明】加工や冷凍保存ができるスペース。クマを解体し熟成させた後で、つるしたまま搬入できる

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