昨年10月の火災で焼け落ちた沖縄県・首里城の瓦をアートとしてよみがえらせるプロジェクト「100人をつなぐ展 首里城の瓦の再生」(主宰・ARTWAKKOGALLERY)に、弘前市の現代美術家・ねぷた絵師の井上神節さん(18)が参加する。井上さんは「世界中の人に突き刺さるような感情を表現した作品にしたい」と意気込みを語った。
 井上さんがSNSやホームページで作品を公開していたところ、同プロジェクト主宰の目に留まり、参加オファーが来たという。井上さんはオファーを受けて沖縄について勉強し、沖縄の人々が文化や歴史を大事にする気持ちを強く持っていることに共感し、参加を決めた。
 井上さんは現在、約15センチ四方の瓦を素材に作品を制作している。もろくて表面が粉っぽい瓦は、これまでに使用したどんな素材よりも扱いが難しいといい、「素材の瓦には焦げ跡や凸凹があり、それ自体が既にアート作品のようなもの。そこに手を加えるのが良いことなのかと葛藤もした」と話す。完成品は月をテーマに、焦げ跡や凸凹を生かした黒のグラデーション地に金や銅の顔料で生命の躍動感を表現する線を描き、さらに緑や青の線で奥行きを加えた作品になるという。
 完成した作品は来年4月3日~5月31日に、全国100店舗の沖縄料理店や雑貨店で展示される予定。
【写真説明】「100人をつなぐ展―」に参加する井上さん