新型コロナウイルスで中止となった弘前ねぷたまつり。本来ならば祭り初日だった1日、今年は合同運行がない代わりに祭りムードだけでも演出しようと、「ねぷたバル」や「ねぷた列車」などさまざまな取り組みが行われた。ねぷたのない夏に気落ちしていた市民も、ねぷたの姿や囃子(はやし)の音に胸を高鳴らせていた様子。祭り関係者も来年の開催につなげようと「ヤーヤドー」の気勢を上げていた。
 18回目を数える弘前バル街が弘前市土手町や鍛冶町などを中心に開催された。今回は「幻のねぷたバル」と題し、はしご酒を楽しみながら、ねぷたの雰囲気を感じてもらう趣向。イベント本部となった土手町コミュニティパークでは、ねぷた運行団体「幻満舎」の担ぎねぷたと囃子演奏が披露され、施設周辺やかくみ小路に「ヤーヤドー」の掛け声を響かせながら練り歩き、酔客を盛り上げた。
 弘南鉄道大鰐線では「子ども金魚ねぷた列車」の運行がスタート。大成小学校の児童が作った約150個の金魚ねぷたとねぷた絵で車内を装飾し、利用者たちを楽しませた。「今年はねぷたがなく寂しい夏となったが、祭りの雰囲気を少しでも味わってくれれば」と運転士の菊池浩正さん(58)。千年小学校2年の盛遙斗君(8)は「かわいい金魚ねぷたがいっぱいで、乗っていて楽しかった。また乗りたい」と目を輝かせ、祖母の藤田ミヤさん(65)は「来年には新型コロナが収まってねぷたを楽しめるようになれば」と願っていた。
 桔梗野みのり保育園(小島康司園長)では、年長児13人が7月中旬から10日ほどかけて制作した小型ねぷたの出陣式を園庭で行った。ねぷた運行に限らず、運動会など親子で参加できる行事が軒並み中止を強いられていた中で、今年初めて親子で参加可能な行事として催した。
【写真説明】弘前バル街が開催された弘前市中心街では担ぎねぷたが練り歩いた(写真上)、たくさんの金魚ねぷたとねぷた絵で乗客の目を楽しませている弘南鉄道大鰐線(写真中)、園児たちがねぷた囃子の演奏などで夏祭りの雰囲気を楽しんだ桔梗野みのり保育園の出陣式(写真下)

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