弘前市立博物館によるこの時期恒例の企画展「弘前ねぷた展」が23日から開かれる。今年は日本画家で弘前ねぷた界に大きな功績を残した竹森節堂(1896~1970年)と石澤龍峡(03~80年)の没後50年と同40年の節目に当たり、同館や市内の個人などが所蔵する2人の作品を中心に紹介。展示品の約半数が同館初公開となり、ねぷたを芸術の域にまで高めた二大巨匠の画業を振り返るまたとない機会になる。
 2人にスポットを当てた企画展は同館初の試みで、ねぷた絵、下絵などを展示する。37年ごろに竹森が手掛けた日本画「うたた寝」といった戦前の作品も並ぶ。
 69年に石澤が描いた下土手町のねぷたの鏡絵、見送り絵、袖絵は、運行後にそれぞれ別の所有者が保管していたが、同展で約50年ぶりにそれらがそろう。同館主事兼学芸員の三上幸子さん(63)は「ねぷたは残すものではないので、半世紀前の鏡絵、見送り絵、袖絵が残っていたこと自体、奇跡に等しい」と語り、「これらを一緒に見ることで鏡絵だけ、見送り絵だけ、袖絵だけでは分からない、1台のねぷたで表現しようとしていた
思い、物語の部分が楽しめるのでは」と鑑賞時のアドバイスをした。
 会期は9月13日まで(8月17日休館)で、展示作品の写真撮影が可能。三上さんは「弘前ねぷたまつりが中止になった今年、館としてできることを考え、撮影を可能にした。同時期に活躍した2人の粒よりの作品がこれだけそろう機会もそうそうないので、ねぷた絵はもちろん、2人のねぷた作品のバックとしてある日本画も見てもらえれば」とPRする。
 観覧料などの問い合わせは同館(電話0172―35―0700)へ。
【写真説明】1969年に石澤龍峡が描いたねぷたの(左から)鏡絵、見送り絵、袖絵(写真上)竹森節堂が1937年ごろに手掛けた「うたた寝」(写真下)

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