老朽化したスペースを改装し、同市の高屋敷館遺跡と川原館遺跡の歴史や遺物を展示

 青森市浪岡の「中世の館」が第1展示室の一部スペースをリニューアルし、同市の国史跡高屋敷館遺跡と川原館遺跡の出土品や解説パネルなどを展示している。老朽化したスペースを改装し、平安時代前後の木製品や土器、鉄加工の技術がみられる「錫杖状鉄製品」など珍しい遺物を公開。本物の土器に触れられる体験コーナーも設けており、「開館以来の更新。浪岡の歴史に触れてみて」と来館を呼び掛けている。
 中世の館は1992年に供用を開始し、第1展示室にはビデオコーナーやパソコンコーナーがあったが、故障などにより使われなくなり、発掘調査が行われた両遺跡の出土品や歴史を紹介するスペースに改装した。
 高屋敷館遺跡は平安時代の壕と土塁に囲まれた環壕集落で、金属を加工したとみられる工房跡などが見つかった。展示スペースでは、内側に取っ手のようなものが付いた土器、宗教的な意味合いの強い道具と考えられている鉄製品や石製品を紹介している。
 川原館遺跡は浪岡城跡から南へ約300メートルの場所にあり、浪岡北畠氏に関連するものとみられている。遺構・遺物の時期は平安時代から近世までで、展示品は平安時代前後の庶民の暮らしを垣間見ることができる木製品や石器など。
 このほか、実際に発掘された土器の一部に触り、土器の測量体験ができるコーナーも設けている。
 貝合わせやパズルなど体験コーナーの一部は、新型コロナウイルス対策として置いたままにしないなどの措置を取っている。青森市教委浪岡事務所教育課は「対策を施して開館している。子どもからお年寄りまで来て、地元の歴史を知ってほしい」と話した。