図案集(右)は「写真集 コギン1」(左)の表紙などで紹介した古作こぎん刺しの着物の模様を図案化している図案集の横線が糸目の部分に当たる
「コギン図案集〈1〉 総刺し・モドコ・流れの伝統デザイン」

 おいらせ町出身でデザイン制作会社イエティワールドの代表取締役を務める山端家昌さん(37)=東京都=は、青森市所蔵の古作こぎん刺しの着物に施されている模様を“再現”した図案集を作成、発行した。山端さんは「図案集にすることで、古くから伝わる古作こぎんの模様を現代の生地、素材にどう生かすかといった伝統の発展にもつながれば」と期待を込めた。
 山端さんによると、古作こぎん刺しの着物などを紹介する「写真集 コギン」シリーズ第1弾を昨年5月に発行した時から図案集の発行を望む声が多くあったが、「手掛けるための時間がなかった」という。
 図案化に着手したのは今年4月ごろ。新型コロナウイルスの影響で、3月に東京都で開く予定だったイベント「こぎんブックマーケット2020」などを中止せざるを得ず、山端さんは「せっかくのイベント、展示会ができないのは残念だが、その半面、図案を作る時間ができた」と悔しさをばねに2カ月ほどかけて図案集を完成させた。
 図案集には、写真集第1号で紹介した県有形民俗文化財を含む古作こぎん刺しの着物や身頃33着の中から21着に刺されていた模様を掲載。布地の関係から古作こぎん刺しの模様は縦長が主なため、図案集の方眼紙のます目を縦長にしたほか、刺し間違いなどを補正し、模様を左右対称にした。
 古作こぎん刺しの中でも珍しいとされる横長のそろばん刺しの模様も収めている。
 図案集は写真集のようにシリーズ化する予定。山端さんは「図案集と写真集があれば、『この模様は着物のこの部分に刺されているのか』と刺しながら、古作こぎんについて深く知ることができる」と語り、「模様の一部を抜き取り、ワンポイントとして使うこともできるので、自分に合った活用法を見つけてみて」とPRした。
 「コギン図案集〈1〉 総刺し・モドコ・流れの伝統デザイン」は税別1500円。弘前市の津軽工房社、しまや、つきや、西目屋村の道の駅津軽白神などで扱っている。問い合わせはイエティワールド(メールinfo@ietyworld.com)へ。