発表会を終え、退任する岩舘さんを囲む弘前校のスクール生
最後にスクール生と一緒にダンスを披露した岩舘さん(中央)

 5年間ありがとう、千歩先生―。弘前市藤野の青森ワッツチアスクール弘前校で25日、6月末でインストラクターを退任する岩舘千歩さん最後のレッスンが行われ、29人のスクール生と保護者らが「千歩先生」との別れを惜しんだ。
 新型コロナウイルスの影響で青森ワッツの今季リーグ戦が3月で終了。例年4月のホーム最終戦で披露するスクール生の発表の場が失われたため、この日、敷地内で保護者に披露する発表会が催された。「チアリーダーにとって一番大切なことは笑顔と元気」。岩舘さんから教わったチアスピリットを胸に元気に声を出す子どもたちの輪の中に、最後は岩舘さんもサプライズで加わった。
 八戸市出身の岩舘さんはプロ野球東北楽天ゴールデンイーグルスの公式チアリーダーとして活躍し、2013年に設立された青森ワッツのチアダンスチーム「ブルーリングス」のディレクターに就任。15年4月に開校した青森ワッツチアスクールの指導も担った。青森、八戸、弘前の3校合わせた生徒数は現在約100人。青森ワッツのホーム戦や地域イベントを披露の場にレッスンを続け、本県にチア文化を根付かせようと尽力してきた。昨季と今季は卒業生がブルーリングスに加入。指導体制の面でも後進が育ったことから、今季での退任を決めた。
 笑顔で踊り切った後、現実にお別れの時が来るとスクール生らに涙があふれた。弘前市の齊藤明架(めいか)さん(12)は「ずっと笑顔で踊ることを教えてくれた。一緒に踊れてありがとうを伝えられたと思う」と話し、同市の金田心愛(ここね)さん(15)は「チアだけじゃなく人として大切なことを教えてくれた憧れの存在。千歩先生を目指して頑張りたい」と目頭を押さえた。
 この日、伝えてきたことが届いていることを実感したという岩舘さん。「チアができることは当たり前ではない。日々感謝の気持ちを忘れずに、これからの青森を切り開く存在になってほしい」とエールを送った。