弘前市は23日、新型コロナウイルス感染症の影響で打撃を受けている観光・飲食産業を盛り上げる対策として、市内宿泊施設の利用者に1泊1人当たり2000円などを補助するキャンペーンや映画ロケ誘致事業、新型コロナ収束後を見据えた観光情報発信プロジェクトを新たに展開し、短期~中長期的な視野で誘客促進に取り組む方針を示した。
 市は開会中の市議会定例会に追加提案した2020年度一般会計補正予算案(第6号)に「ひろさき観光需要喚起事業」1740万円、「アフターコロナ観光戦略再構築事業」2300万円、「おいでよひろさき魅力発信事業」600万円を計上。
 23日の市議会定例会予算決算常任委員会で宮本隆志委員(弘新会)、石岡千鶴子委員(無所属)、千葉浩規委員(共産)が各事業について質問し、市側は「新型コロナで市内宿泊施設、飲食店の両方が影響を受け、観光需要回復にも時間を要すると考えられる」とし、各種取り組みの必要性を訴えた。
 「ひろさき観光需要―」は、県外からの観光客大幅増が見込めない中、主に県民を想定し、市内宿泊施設を利用した場合の宿泊費を一部補助する事業。弘前市旅館ホテル組合、嶽温泉旅館組合、百沢温泉旅館組合、羽黒温泉組合、湯段温泉組合のいずれかに加入する施設が補助対象となる見通し。
 併せて市内に宿泊した当日に限り、市内飲食店で利用できるクーポン券を1人当たり2000円分進呈。新型コロナ感染症拡大防止策を取る市内飲食店の利用促進を図る。事業は弘前観光コンベンション協会に委託し、7~12月に実施予定。
 「おいでよ―」は700人以上の宿泊・飲食が見込まれる撮影隊による大規模ロケを対象に、経費の一部を補助。公開される弘前の風景や建物の映像が誘客につながることから、映画公開後のロケ地巡り、作品と絡めた土産品開発と連動させることも目指すもので、ロケの打診は既にあるという。
 「アフターコロナ―」は新型コロナ収束後を見据え、デジタルツールを駆使した新たな観光戦略プロジェクトの大規模展開を目指すもの。弘前の観光資源を見直した上で、プロモーション動画や統一ロゴを制作する事業を業者に委託。101回目となる来年の弘前さくらまつりも見据え、市内部にプロジェクトチームを設置し、効果的な事業展開で観光業の回復を図る。