「LAYさんと出会ったのは5年くらい前。五所川原のイベントで、人生で初めてマイクを握った時に声をかけてもらった」と振り返るオーソリティーさん(左)とLAYさん

 黒石市のラッパーAuthority(オーソリティー)さん(23)が動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開しているミュージックビデオ(MV)「Dream in」が注目を集めている。青森市の萱野高原や県立美術館といった青森の観光スポットで撮影しており、投稿からおよそ3週間で約44万回再生され、今も伸び続けている。反響の大きさにオーソリティーさんは「MVがあれば曲がイメージがしやすいと思い制作したが、予想より見てもらえて良かった」と手応えを語った。
 オーソリティーさんは高校2年生の時にラップを始めた。2018年には観客が勝敗を決める全国規模のヒップホップイベント「ULTIMATE MC BATTLE」(UMB)で準優勝、翌年にさまざまなMCバトル(ラッパー同士の即興の舌戦)の場で好成績を収め、19年末にはUMBで優勝を勝ち取るなど、即興で言葉を紡ぐフリースタイルラップの世界でその名をとどろかせた。
 今年1月には「Dream in」など5曲を収めた自身初のミニアルバム「22 Space」をインターネット上で有料配信、4月にCD化もした。
 MVは「22 Space」を広く知ってもらう入り口になればと、オーソリティーさんがラップを始めた頃からの音楽仲間で映像作品も手掛ける青森市のDJ・LAYさん(25)の協力を得て制作した。
 「Dream in」は、「愛と皮肉に満ちあふれている世界に疲れ、1人夢の世界へ逃げてきた」というコンセプトの曲。自然が好きで渓流釣りにも出掛けるオーソリティーさんは「曲のイメージに本県の自然風景などが合っていた」といった理由から撮影場所を本県に絞った。撮影地の一つである青森市の城ケ倉大橋は、オーソリティーさんお気に入りの場所で「幽霊が出たとかネガティブなイメージもあるので、MVでポジティブなイメージにできたら」との願いも込められている。
 MVは5月30日に公開。LAYさんは「当初は10万回いけばすごいくらいに思っていたが、ここまで再生数が伸びるとは」と驚きつつも「これに満足はしていない。今後はさらにいいMVも作っていける」と意欲をたぎらせる。
 新型コロナウイルスの影響で、予定していたステージやテレビ出演のほとんどが中止になった。現状についてオーソリティーさんは「苦しいが、ステージ以外の部分で次につながる動きはできる」と話し「昨年はフリースタイル中心で相手との戦いに集中したが、楽曲作りは自分の本心の形を整えて、削って残ったものを表現する自分との戦い。まだフリースタイルほど実力はないので、クオリティーの高い音楽を手掛ける人の話や曲を糧に、実力をつけていきたい」とさらなる飛躍を誓った。
 「22 Space」はネット配信版が1275円で、iTunes StoreやApple Musicなどからダウンロードできる。CDはサイン入り1650円で、販売サイト(https://authority.official.ec)から購入できる。

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