全国大会に向け、日々ゲームの練習に励む五所川原商業高校eスポーツ部。部室内に熱気が漂う

 五所川原商業高校(下山美智子校長)で、競技としてコンピューターゲームに取り組むエレクトロニック・スポーツ(eスポーツ)の部活動が始動した。津軽地方の高校部活動としては先駆といえる試みで現在、初めて予選エントリーする今夏の全国高校対抗大会のほか、主な大会に向け練習に励んでいる。
 eスポーツはマインドスポーツの一種として欧米や東アジアでブームとなり、高額の賞金獲得を目指して争うプロらの戦いが年々加熱。日本でも近年、競技団体や大会が急速に整備されつつある。
 こうした流れを受け、五所商eスポーツ部は昨秋発足した。山﨑英司教諭(61)と小森敏充教諭(32)が顧問を務め、1、2年生約10人が在籍。車両を操り巨大なボールを蹴り合うサッカーゲーム「ロケットリーグ」、多人数が入り乱れて戦闘を繰り広げる「フォートナイト」といった課題タイトルの練習に、高性能ゲーム用を含むパソコン7台やスマートフォンで励んでいる。
 進学や就職にも連なる情報処理能力向上のほか、仲間とのコミュニケーションの深化、ネット空間での情報受発信に責任を持つことにより人間性の修養も目指す。
 情報処理教育への理解が深い商業高校といえ、当初はやはり「ゲーム」の部活発足に慎重意見もあったという。レトロゲームに詳しい山﨑顧問に対し、学生時代剣道部員だった小森顧問は「正直、最初は遊びだろ、と思い葛藤もあった」と漏らすが「教室で物静かな生徒が部活に来ると仲間と意思疎通できていた。あいさつもしっかりしているのに感心した」とすっかり“転向”した様子。
 メンバーには案外、体育会系も多く、練習中の部室内は熱気にあふれている。ひときわ大きな声とガッツポーズで闘志を表現していた主力の一人、白川優斗さん(2年)は中学時代、ソフトテニス部の好選手だった。eスポーツ部でも「この辺は人口が少なく、首都圏と比べ競技環境的に不利。オンラインで強い人を見つけたら、積極的に戦って訓練するようにしている」と練習熱心だ。
 齋藤梅太郎部長(同)も、足のけがをきっかけに高校では運動部を断念。もともとゲームは好きで、部活発足はいわば渡りに船だった。「家で遊ぶのもそれはそれで面白いが、部活ではコミュニケーションを取りながら楽しくプレーできる点が良い。うちには実力のある部員がいるので、全国大会上位を目指して頑張りたい」と意気込んでいる。
 直近の目標である全国高校対抗eスポーツ大会「STAGE:0 2020」の東北ブロック代表決定戦は8月、各代表チームによる決勝大会は9月に行われる。