車両内で澤田社長(前列中央)を囲んで記念撮影する「すず虫とキリギリスを愛する会」メンバーら=津軽五所川原駅

 新型コロナウイルス感染拡大の余波で乗客数低迷に苦しんでいる津軽鉄道(本社五所川原市、澤田長二郎社長)を応援しようと、スズムシの交換により以前から交流のある八戸市の昆虫愛好者グループ「すず虫とキリギリスを愛する会」のメンバーが21日に乗車した。新型コロナ禍後で初めての本格的な団体客となり、津鉄関係者を喜ばせた。
 津鉄は駅員が飼育したスズムシの鳴き声を楽しむ名物企画「鈴虫列車」を毎秋、運転し、乗客の好評を得ている。異なる血統を取り入れることで、より健全な世代交代が図られることから、同会との間でスズムシの交換会が行われてきた。
 こうした背景から津鉄を助けたいと、同会のメンバー12人が五所川原市の津軽五所川原駅に集合。「太宰列車」の掲示物が張られた車両に乗り込むと、駅弁を味わいながら車窓に広がるのどかな田園風景を楽しみ、折り返しの津軽中里駅では住民の歓待も受けた。
 同会の松倉安紀会長(70)は「コロナで大変なことになったが、少しでも津鉄さんのお役に立てればと思って来た」と語った。
 澤田社長は団体乗車に加え、寄付金も贈られ「涙が出そう。もう一頑張りする気持ちになった」と顔をほころばせた。