国の「ギガスクール構想」の早期実施を目指す弘前市は17日、オンライン授業を想定して調査している各家庭のWi―Fi(ワイファイ)環境について、約1割が設置していない状況を明らかにし、家庭に貸与できるインターネット接続機器の整備についても検討する方針を示した。インターネット通信費については年間6000万円程度に上るとの試算を示した。
 同日の市議会定例会一般質問で外崎勝康議員(木揚公明)の質問に対し明らかにした。
 ギガスクール構想については、市が新型コロナウイルス感染症の影響を考慮し、児童生徒全員に1人1台の端末を整備する国の構想を前倒しして進める方針で、今年度内に約9000台の端末導入を目指している。
 新型コロナの第2波、第3波を想定し、市は端末を利用したオンライン授業の可能性を現在調査中。各家庭におけるワイファイ環境に関する回答率は16日時点で88%と9割近く、このうちほぼ1割の9・3%が「ワイファイ環境がない」と回答したという。
 このため市はオンライン授業の可能性を想定し、ワイファイ環境がない家庭でも端末をインターネットに接続できる機器(モバイルルーター)についても整備し、貸与することを検討する方針。
 市教育委員会によると、5月1日現在の児童生徒数は1万325人で、「仮に1割の家庭のワイファイ環境をサポートすると単純計算で約1000人となり、モバイルルーター整備には約1000万円が必要」(三上文章学校教育推進監)と試算内容を説明した。
 また端末配備完了後に要するインターネット通信費用は、児童生徒1人当たり1カ月5000円との想定で、総額約6000万円が毎年計上されると見込まれることから、「モバイルルーター整備は国の補助金を活用することも検討する。通信費用の負担方法といった課題についても、国の動向を注視して検討したい」(同)とした。