弘前圏域の職員らに、集落支援員活動について説明する三上副参事(中央)と内海さん(中央右)

 弘前圏域8市町村の定住促進対策担当職員らが16日、津軽地方唯一の実施自治体である中泊町の小泊・下前集落で、地域の諸課題を把握し解決する「集落支援員」の活用状況を視察。今後の政策形成への参考とした。
 集落支援員は総務省が過疎化対策の一環で打ち出した制度。地域の実情に詳しい人物に対し支援員を委嘱。目配り役として行政と住民の協働を円滑化する役割を担う。専任だけで全国に1741人いるが、本県は普及が進んでおらず、同省のデータによると2019年度現在で中泊町2人、むつ市2人にとどまる。
 弘前圏域市町村は今回、地方自治への住民参加を推進するに当たっての課題解決の手法として、同制度に注目した。視察には同圏域移住交流デザイナーの野口拓郎さんが同行し、県担当者らを含め約20人が参加した。
 同町の支援員は内海俊美さん(下前)、赤石博満さん(折戸)の2人。地元出身者で住民からの信頼が厚く、地域の課題を把握するための調査や、自主防災組織の整備などで活躍している。
 この日の視察では、内海さんが町特産物直売所ピュアの移動販売を支援する様子を見学。町総合戦略課の三上晃瑠副参事から、導入に至った経緯などについて説明を受けた。
 視察後、参加者は「制度を導入すべきかは市町村規模などの事情にもよるが、住民自治の在り方は参考になる」(弘前市)、「とにかく話を聞き、実際に見ることで勉強になった」(田舎館村)などと語った。
 弘前圏域での支援員の可能性について、濱舘豊光中泊町長は「集落の地域性との相性を踏まえ、地方議員や行政連絡員らとの役割分担も明確化して導入するなら、効果的では」と話している。