2019年度に県内で目撃されたニホンジカ(シカ)の件数は前年度比75件増の232件、頭数は前年度比134頭増の350頭に上ったことが12日、県のまとめで分かった。県は目撃件数・頭数には同じシカがカウントされている可能性があり、シカ自体が増えていると断定できないとしつつ、群れの目撃が多くなっており「定着化はしてきていると考える」との見方を示した。
 シカは生息域が拡大すると農作物に加え、希少動物や木の若芽などが食害に遭い生態系を崩す恐れがある。
 地域別の目撃件数は、三八が前年度比33件増の76件、上北が同37件増の71件、東青が同14件増の51件、西北が同11件減の16件、中南が同4件減の9件、下北が同6件増の9件。
 地域別頭数は、上北が同79頭増の125頭、三八が同44頭増の115頭、東青が同21頭増の72頭、西北が同14頭減の17頭、中南が同3頭減の11頭、下北が7頭増の10頭だった。
 19年度の目撃件数1件当たりの目撃頭数は1・5頭。12年度は1件当たり1・0頭だったが、それ以降は1・1頭以上で推移。1・5頭となったのは、12年度以降で初めてとなった。
 捕獲等実績は、狩猟が同13頭増の33頭、食害などでの市町村による有害鳥獣捕獲が同3頭減の4頭、県による指定管理事業による捕獲が同1頭減の6頭、死亡個体が2頭増の17頭だった。
 県自然保護課は、群れの目撃が増えていることから県内での定着化が進行していることに危機感を示し「低密度の段階での対策が重要となる。捕獲頭数を増やすほか、狩猟者にも狩猟頭数を増やしてもらうよう伝えている」とした。
 同日は、白神山地世界遺産地域連絡会議も19年度の白神山地周辺での目撃件数・頭数を発表。白神山地周辺では36件39頭が確認され、前年度比3件減、4頭減だった。多くは秋~冬に目撃され、大半が雄の成獣個体。
雌は確認されなかった。
 分布動向把握の参考とする糞(ふん)・食痕識別調査では65件のサンプル中8件がシカと判定。定着段階を把握する咆哮(ほうこう)調査では、シカは確認されなかった。
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