新型コロナ対策を盛り込んだ補正予算案について説明する三村知事

 県は10日、新型コロナウイルス対策として総額187億1420万円を計上した2020年度一般会計補正予算案を発表した。第2波にも備えた「感染拡大防止策と医療提供体制の整備」や「雇用の維持と事業の継続」「官民を挙げた経済活動の回復」の三つを柱に関連事業を盛り込んだ。15日開会の県議会6月定例会に提出する。
 感染拡大防止策と医療提供体制の整備には総額145億5640万円を計上。このうち医療や介護・障害福祉サービスの従事者に1人当たり最大5万~20万円を交付する慰労金に約65億円。感染リスクが高い妊婦に対し、1回1万8000円のPCR検査費を全額補助するための事業費3006万円、新型コロナ対応での深夜勤務や自宅に戻りづらい医療従事者の宿泊費補助として2998万円を計上した。また、小中学校における感染防止対策として、少人数学級編成の推進や教員を補助する学習指導員の配置などに2億1903万円を充てた。
 雇用の維持と事業の継続には35億8410万円を計上。このうち、感染防止に取り組む中小企業などへの応援金関連予算として県費単独で30億円余りを盛った。仕切り設置などの感染予防対策に取り組み、かつ売り上げが減った中小企業やNPO法人、個人事業主を対象に1事業者当たり10万円を交付する。3万社を想定している。
 ひとり親世帯への支援として第1子に5万円、第2子以降に3万円を給付する事業には2億1672万円を計上。所得が特に減った世帯には5万円をさらに追加給付する。
 官民を挙げた経済活動の回復には5億7369万円を計上。このうち運休が続く国内・国際航空路線の復便支援策に計1億7957万円を盛った。国内線の旅行商品の造成支援や機体への広告掲載、国際線は航空会社の事務所経費の補助などを行い、運航再開の機運を高める狙いだ。
 出荷が滞っている県産ホタテと青森シャモロックを小中学校と特別支援学校の給食に提供するため、事業費3984万円を盛った。
 今回の補正予算編成に当たって、県は財政調整基金38億739万円を取り崩した。新型コロナに係る基金の取り崩し総額は90億円に上り、今年度末の基金残高は72億5700万円の見込み。基金が100億円の大台を割るのは13年度末残高の99億円以来となる。
 10日の県危機対策本部会議では補正予算案の内容などを共有。その後の記者会見で三村申吾知事は、財政規律を念頭に「『新しい生活様式』の中でも民間経済が止まることがあってはならない」と述べ、積極的な財政出動への決意を語った。