日本銀行青森支店は10日発表した県内金融経済概況で、景気の総括判断を「新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響から悪化している」として前回判断を維持した。厳しい状況は続いているが、休業要請や外出自粛要請の緩和で観光業や飲食業への客足が戻るなど、一部に持ち直しの動きが見られている。
 個別項目の個人消費は前回判断の「新型コロナウイルス感染症の影響から大幅に減少している」に含まれていた「大幅に」の文言を削り、判断を引き上げた。特別定額給付金の支給から白物家電の購入に充てるなど家電販売は増加。観光業は引き続き減少しているが、宿泊施設で再開の動きが見られる。
 個別項目の残りの住宅投資、公共投資・設備投資、生産、雇用・所得情勢はそれぞれ前回判断を維持した。
 業務用機械の需要が減少するなど生産は弱含んでおり、収益悪化から設備投資を見送る企業が出てきている。労働需給はこのところ新規求人が減少しており、雇用調整助成金の相談件数が大幅に増え、雇用・所得情勢は弱めの動きがみられる。
 先行きの見通しについて、勝浦大達支店長は前回に続き「感染拡大の第2、3波を警戒しながらの経済活動になるため先行きの不透明感は続く」とするものの、今月19日から全都道府県への移動が可能となるため「持ち直しの動きの広がりを注視したい」と話した。