太宰治の少年時代について語る柳沢さん(右)と聞き手の角田さん
公開前の動画をチェックする(右から)角田さんと今さん

 セミナーなどを通じて地域の魅力を深掘りしてきた五所川原市金木町のグループ「公開講座・奥津軽」が、新型コロナウイルス感染拡大を契機に、動画投稿サイト「ユーチューブ」を利用した情報発信も始めた。これまでの講座の概要を映像で紹介。19日に生誕111周年を迎える金木出身の文豪太宰治について、幼少期に着目した地元ならではの切り口で光を当てた動画も公開している。
 公開講座・奥津軽は地域の歴史、民俗、文化について今一度顧みようという仲間らで組織した。2018年ごろから活動を本格化し、幅広い地域から有志が参加。公開セミナーを開き好評を博してきた。
 しかし、講座の成果を10巻のDVDにまとめ五所川原市立図書館、つがる市立図書館、中泊町博物館に贈った矢先にコロナ禍に遭遇。そのため、一部の導入部や概論をネットで紹介することに。代表の角田周さん(67)は「図書館等へ実際に足を運んで見てもらうために、今できることはないかと考えた結果」と説明した。
 5月31日アップの動画には、小説「津軽」の像記念館(中泊町小泊)の柳沢良知元館長が登場。幼少期の津島修治(太宰)の子守だった越野タケと、早くから賢さを見せていた修治少年の関係を考察し、成人した太宰と再会した場所も紹介した。編集にはグループの仲間である郷土史家の荒関勝康さん(79)やデザイナーの今雅稔さん(67)が参加し、事実関係を点検し字幕を挿入した。
 今さんは「111周年になるので、何かやろうよという話になった」と説明。角田さんは「ファンが考えがちなイメージとは違った側面というものも、太宰にはあると思う」と指摘した。