製品のデモンストレーションを見る三村知事(右)

 平川市の製造業「アピール」(今井隆一代表取締役)と県産業技術センター工業総合研究所などは医療従事者が血管に針を刺す訓練で使用する「エコー下(か)穿刺(せんし)皮膚モデル」を開発した。主に新型コロナウイルスによる重い肺炎患者への治療で、注目されている。
体外式膜型人工肺(ECMO、エクモ)の導入訓練で活用が期待される。今井代表取締役らが9日、三村申吾知事を表敬訪問し、製品の概要を説明した。
 同社と同研究所、医療従事者の訓練施設である東北大学クリニカル・スキルスラボが2017年11月から共同開発を進め、19年3月に特許を出願。今年1月に製品化した。
 皮膚は特殊な素材で作られており、超音波(エコー)画像で、皮膚内部の針の状態をリアルタイムで確認できる。東北大学クリニカル・スキルスラボでは、静脈から管を入れて自力呼吸できない患者の体に酸素を届ける医療機器エクモの研修を定期的に行っており、全国の医療従事者が集まる場で製品が活用される。
 同社は今後、製品の量産に取り組む方針。今井代表取締役は「3者で英知を出し合い、2年がかりで完成させた。エクモの訓練のために開発を始めたわけではないが、結果的に訓練に活用されることで社会貢献できた」と話した。