美しい姿に修築された和徳稲荷神社一の鳥居
弘和建設から寄付された新しい神額縦90センチ横60センチで額と字は真ちゅう製額内部は銅製

 弘前市の和徳稲荷神社一の鳥居の修築工事が完了し、戦時中に失われた神額が76年ぶりに復活した。戦前の姿が現代によみがえり、地元の関係者らは歓喜に沸いている。
 神社は平安時代に坂上田村麻呂が現在の地に開いた寺が元祖とされる。1571年に大浦(津軽)為信に攻め滅ぼされて焼失したが、為信によって再興。以来、幾つもの時代を超え、地域住民に憩いの場として親しまれてきた。
 一の鳥居は県道に面して立っている朱塗りの鳥居で、江戸時代には現在のものが建てられていたとされる。第2次世界大戦中の1944年に神額が旧日本軍に供出されてから70年以上にわたり、額が失われたまま神社の玄関口を務めてきた。
 修築工事は、鳥居の老朽化を受け今年4月26日に始まった。市内の弘和建設が施工し、傷んだ所の埋木や基礎部分の補強を行った。また同社から新しい神額の寄付を受け、令和の時代に額付きの姿が復活。5月30日には神社で修築完工祭が行われ、町会関係者らが玉串をささげて完成を祝った。
 神主の山邊悠一さんは「鳥居が美しくなり、万感胸に迫るものがある。これからも郷土の一員として末長く立ち続けてくれれば」と語った。神社総代でもある弘和建設の木村康雄会長は「幼い頃から親しんでいる神社のため、(鳥居を)改修したいと思っていた。念願がかなって本当に良かった」と感慨深そうに鳥居を見上げた。