新型コロナウイルスの影響で学生を取り巻く教育環境が変化する中、弘前市は独自支援策として、弘前大学など市内5大学を運営する4法人に対し補助金を設ける方針だ。消毒液購入などの感染拡大防止対策や、遠隔授業に必要な通信環境整備といった教育に関わる事業を支援することを想定しており、「学都ひろさき」ならではの支援策で学生が勉学を継続できるよう後押しする。
 学校基本調査のデータによると、市内大学の学生数は2019年5月1日現在、8544人に上り、その人数は県内自治体で最多。市内にある6大学は「大学コンソーシアム学都ひろさき」を組織し大学の垣根を越えた活動を展開するほか、市内3法人は市と包括連携協定を締結し地域に貢献するなど、学生の活力は市の活性化に欠かせない要素の一つになっている。
 大学を対象にした新型コロナをめぐる市の調査では、遠隔授業に必要な通信環境の整備が難しい学生もいるため、大学が必要な機器を購入し貸し出しているケースや、学習の際に密にならないよう教室を分け、オンラインを活用した講義を実施するケースが見られた。
 一方、遠隔授業導入を考えるものの、教員側への指導環境を整える必要があり、導入に踏み切れないケースもあった。
 市が独自支援策として検討する「大学等感染拡大防止対策事業費補助金」は、国立大学法人弘前大学、学校法人弘前学院、学校法人柴田学園、学校法人弘前城東学園の4法人が対象となる見込み。
 学生のためのマスクや消毒液の購入、消毒業務委託費、検温のための備品購入といった学内の感染拡大防止に関する事業や、オンライン授業、学内や学生の通信環境整備支援といった教育機会確保のための事業―を支援する考えだ。
 市企画課の白戸麻紀子課長は「新型コロナ感染拡大が懸念される中であっても学生が学びを継続して受けられるよう、各大学が行う事業への支援を想定している」と説明した。
 1500万円を見込む補助金を盛り込んだ今年度一般会計補正予算案を、5日開会の市議会定例会に提出する。