シードルゴールドの屋根と、築100年の風合いを生かした煉瓦壁が市民を出迎えた弘前れんが倉庫美術館

 新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、開館がずれ込んでいた弘前市吉野町の弘前れんが倉庫美術館が1日、約50日遅れでプレオープンした。市民の記憶に刻まれてきた築100年の煉瓦(れんが)倉庫が、人と地域をつなぐ現代アート空間に生まれ変わった姿を披露。この日を待ち望んだ市民が足を運び、弘前の「記憶」をテーマとした作品群に触れた。
 新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、開館がずれ込んでいた弘前市吉野町の弘前れんが倉庫美術館が1日、約50日遅れでプレオープンした。市民の記憶に刻まれてきた築100年の煉瓦(れんが)倉庫が、人と地域をつなぐ現代アート空間に生まれ変わった姿を披露。この日を待ち望んだ市民が足を運び、弘前の「記憶」をテーマとした作品群に触れた。
 同美術館は当初、4月11日開館予定だったが、新型コロナの影響で延期されていた。プレオープンは今月15日まで市民、17日以降は県民を対象とする事前予約制で、初日は市民151人の申し込みがあった。
 新型コロナ対策でいわゆる「3密」を避けるため、市民はマスクを着用し間隔を空けながら展示室を巡回。煉瓦倉庫時代の特徴を生かした黒壁の大空間や、同倉庫で開催された奈良美智展を象徴する「A to Z Memorial Dog」、弘前の人々や記憶に焦点を当てた国内外アーティストによるアート作品を鑑賞した。
 主婦小野良子さん(54)は「市民だけで見るのがもったいないが、弘前らしいアートを見ることができた」と満足そうに話し、主婦小嶋瑠依さん(84)は「これほど素晴らしい建物が利用されてこなかったのが不思議なほど。この場所でアートを展示したいという
若者が弘前に増えてほしい」と笑顔を見せた。
 訪れた市民を出迎えた櫻田宏市長は「建物の独特の空間性を生かした弘前ならではの展示。作品とともに建物が紡いできた記憶に思いをはせてほしい」と述べ、三上雅通館長は「多くの市民が好きだった昔の建物が生まれ変わったことをうれしく思う。本当に誇れる美術館」とプレオープンを喜んだ。
 事前予約は同美術館ウェブサイトの予約フォームか電話(電話0172―32―8950※火曜休)で受け付ける。市民ギャラリーの利用などを含む本格的なグランドオープンの期日は、今後の新型コロナの感染状況を踏まえて決定する。隣接するカフェ棟は終了時間を早めて営業している。