三内丸山遺跡北端部の土や草を片付ける作業員

 青森市の三内丸山遺跡センターは1日、同市の国特別史跡・三内丸山遺跡の今年度発掘調査(第44次調査)を開始した。北端部でも確認された「溝状遺構」の規模などを継続調査するほか、「南の谷」の北側区域に広がる竪穴建物跡の分布範囲を調べ、遺跡の全容解明に向けて作業を進めていく。
 調査対象の面積は、大型掘立柱建物跡(大型ドーム)から約100メートル離れた北端部8150平方メートル、建物跡から東側に約200~300メートル離れた南の谷の北側区域2万200平方メートル。作業員ら8人が9月30日まで行う。7月上旬以降、一般を対象に現場を公開する予定。
 北端部で6カ所発見された溝状遺構は、昨年度調査で遺構が西側に続くことが判明。延長の想定範囲を掘り進めて年代や規模、構造を確認し、その役割を解明する。
 全国的にまれな溝状遺構は、西盛土でも見つかっている。西盛土の遺構が1本の掘り込みなのに対し、北端部の遺構は掘り込みの両脇に側溝のような細い掘り込みもあるのが特徴で、より珍しいという。
 南の谷の北側区域の調査では、竪穴建物跡の東側への分布範囲を確認する。
 調査開始に先立ち、同センターの田中道郎所長は「特別史跡指定20周年に当たる調査になる。作業を着実に進めて全容を解明し、遺跡の魅力増大につなげてほしい」と激励。任用通知書を交付された作業員は早速、調査区域の草や土などを片付けて作業を進めていた。