選手に拍手を送る観客。新型コロナウイルス感染予防のため間隔を空けて座るなどの対応が求められた

 弘前市のはるか夢球場で31日に行われた弘前東高校と聖愛高校の練習試合には、午前中から選手の保護者や高校野球ファンら約360人が足を運んだ。観客は好プレーに拍手を送るなどようやく訪れた“球春”を謳歌(おうか)するように躍動する選手たちの一挙手一投足を見守った。
 今回の練習試合は夏の代替大会の開催に向けた試験的な取り組みとして、条件付きで保護者らの入場を許可。手指の消毒やマスクの着用、ソーシャルディスタンス(他者との距離)を保つよう呼び掛け、クラスター(感染者集団)発生時への対応として、入場者に氏名と連絡先を記入してもらうなどの対応が取られた。
 この日の弘前市は、最高気温26・4度の夏日となり、強い日差しの下、選手たちは“本番”さながらの熱戦を繰り広げた。1試合目で3点本塁打を放った弘前東の成田優之介選手(3年)の父貴仁さん(41)は「練習試合とはいえ息子のホームランを見られてうれしい」と喜んだ。
 聖愛の三塁手として出場した吹田壮吾選手(3年)の応援に来た父博之さん(46)は「息子のプレーを見られたのですごくありがたい」と、スタンドの開放に尽力した両校関係者に感謝。「選手たちの甲子園出場がかなわなかったのは少しかわいそうだが、残された期間をやり切ってほしい」と願った。
 スタンドには、毎年夏の県予選を楽しみにしている高校野球ファンの姿も。
 藤崎町の会社員三浦忍さん(57)は「選手たちがはつらつとプレーしている姿を見ていると元気が湧いてくる」と話し、「新型コロナウイルスに負けずに思い切りプレーしてほしい」とエールを送った。