青森労働局が29日に発表した4月の雇用失業情勢によると、新型コロナウイルスによる影響で有効求人倍率は前月比0・10ポイント低下し、1・00倍と約4年前の水準まで落ち込んだ。新規求人倍率も0・22ポイント下がり、1・36倍となった。青森労働局は「新型コロナの影響で、求人が著しく減少しており、今後も新型コロナが与える影響に十分注意する必要がある」とし、前月の情勢判断を下方修正した。5月以降は「さらに悪化する可能性がある」とし、有効求人倍率が1・00倍を下回る見通しを示した。
 有効求人倍率の全国順位は前月より二つ順位を下げ、46位。県内安定所別では、八戸と野辺地を除く弘前や黒石など7安定所で1倍を割った。
 有効求人数は2万3215人で前月比7・5%(1889人)減で、有効求職者数は2万3161人で同1・1%(246人)増だった。
 新規求人数は7601人で同16・2%(1473人)減。新規求職申込件数は5577人で同2・9%(169人)減となった。
 新規求人は主要産業の多くで新型コロナの影響を受けた。卸売・小売業は外出の自粛などで客入りが減り、前年同月比37・6%。減イベントや祭りの中止で食料品製造業などが打撃を受け、製造業が同34・4%減となった。建設業では資材の納入が遅れて工事が進まず、同23%減と落ち込んだ。
 県内の有効求人倍率は2016年2月に0・99倍、3月に1・03倍を記録して以降、1倍越えを続けているが、5月以降は割り込む可能性が強まっている。これまでは求職者に有利な「売り手市場」だった県内の労働情勢は転換期を迎えることになりそうだ。請園清人局長は「5、6月の動向は注視する必要がある。しかし、求人を出す側の企業に対して、どういった働き掛けをしてよいかは現時点では不透明。情報収集しながらやっていくとしか言いようがない」とした。
 また、2009年のリーマン・ショックや11年の東日本大震災と比べて「幅広い業種で影響を受けている。特に青森県はこれまで飲食業やホテル業が、インバウンド(訪日外国人旅行者)で活気づいていたが、今はその部分が非常に悪化している」と話した。