弘前市は29日、新型コロナウイルス感染症の影響を考慮して、児童生徒全員が端末を持つ国の「ギガスクール構想」の実施を前倒しし、今年度内をめどに8000~9000台を配備する方針を示した。新型コロナ感染拡大の第2波、第3波を想定し、児童生徒が端末を利用して自宅でも学べる環境整備の可能性も調査、検討する。
 市はこれまでギガスクール構想について、2023年度までに端末を児童生徒全員に1台ずつ配備する方針を示していたが、新型コロナの影響を踏まえ、国の補助を活用し年度内をめどに配備を急ぐ方針。
 市内小中学校50校における端末購入費は計6億876万8000円を見込み、同費を盛り込んだ2020年度一般会計補正予算案を、6月5日開会の市議会定例会に提出する。
 市は、購入する端末として持ち運びしやすいタブレット端末を想定。全児童生徒分にはおよそ1万台の端末確保が必要となり、昨年度で約1600台が配備済みとなっている。
 学校での端末導入の動きは、新型コロナの影響により、オンライン授業導入を想定して全国的に加速。弘前市も新型コロナの第2波、第3波によって休校措置が講じられる事態を見据え、端末を利用したオンライン授業の可能性も検討するが、市教委は「各家庭の通信環境が一律でないため、どのような在り方が妥当か精査したい」としている。
 端末の配備は年度内完了を目指すが、全国的な品不足によりずれ込む可能性もある。また児童生徒全員が端末を1台ずつ利用できる状態となった場合、相当額の通信費がかかることが想定される。
 市はギガスクール構想に関連し、端末に必要な無線LAN環境や充電保管庫などを小中学校に整備する事業費計1億8585万5000円を、今年3月の市議会定例会に提案、可決されている。