店内に設置された利用時の制限を呼び掛ける看板=21日午後3時20分ごろ、カラオケ合衆国弘前102バイパス店

 新型コロナウイルス感染拡大に伴う県の休業要請期間(4月29日~5月6日)が明けて以降、弘前市内でもカラオケ店が順次営業を再開している。休業によって各店とも苦しい経営を強いられているが「今は安全が第一」とし、利用人数の制限など感染防止策を最優先に考えながら「歌いたい人」の需要に応えている。
 同市早稲田3丁目にあるカラオケボックス「カラオケ合衆国弘前102バイパス店」は、新型コロナの感染拡大を受け、4月6日から1カ月間自主的に休業し、5月7日から営業を再開した。
 休業の影響で4、5月の売り上げは昨年同時期の1割程度にまで落ち込むなど苦しい経営を強いられているが、営業再開に当たっては感染防止のため、グループで利用するときは1室を1人で使う(家族での利用時は除く)―などの制限を設けた。
 同店の運営会社「明治屋音響」(弘前市)の青田進エリアマネージャーは「感染防止を最優先するなら営業しないことが一番なのだが」としながらも「歌いたいという人に場を提供するのがカラオケボックスの役割だと思う」と話す。
 本県などで緊急事態宣言が解除された5月14日からは1室で複数人が利用できるように制限を緩和。これまで午前10時~午後10時としてきた営業時間を、同月29日からは午前10時~翌日午前1時(金曜日と休日は同3時まで)に拡大し、徐々に通常の営業に戻していく方針という。
 青田エリアマネージャーは「(休業要請期間の終了後)客足が徐々に戻ってきてうれしいが、(感染の)第2波に備えなければならないと思うと油断はできない。お客さまも自ら感染防止策を講じながらご利用いただければ」と語った。
 同市大町1丁目のカラオケボックス「カラオケ時遊館弘前駅前店」は県の休業要請を受け、4月7日から5月8日まで休業。9日から、▽出入り口を常時開放▽マイクやルームの念入りな消毒―などの対策を講じて営業を再開した。
 当初は全22室のうち10室のみを開放したが、すぐに満室となったため、現在は1室3人まで入室可能とし、間隔を空けて座るといった制限を設けた上で21室を開放している。
 入室可能な人数を1室1人と限定している店舗も見られる中で、同店は10人以上収容できる広い部屋が多いことから、入室可能な人数を3人までに増やすことができたという。
 同店を友人2人と利用した大学生の10代男性は「利用時の制限は全然気にならなかったし、みんな一緒に楽しめて良かった」と満足そうに話した。
 同店の運営会社「アトム」(名古屋市)の笠原興スーパーアドバイザーはコロナ禍の中で営業を再開してよいのか―という葛藤を抱えていたとし、「対策をしっかり講じながら営業していることを理解してもらえば、少しずつ業績回復につながっていくと思う」と語った。
 感染状況を見ながら、可能であれば6月以降には営業時間を通常の正午~翌朝4時(金土曜日は同5時)に戻す予定で「当店は健康管理を徹底しているので安心して利用してほしい」と述べた。
 県カラオケ事業防犯協会の山崎真介会長は「全店舗の営業状況を把握しているわけではないが」と前置きした上で「1室を少人数で利用することを推奨している店舗が多く、この傾向はウイルスが完全に収束するまで続くのではないか」と話した。