リンゴ園地で摘花作業に励む学生ら

 新型コロナウイルスの感染拡大により休職などで収入が減少した市民と、人手不足の農業現場をマッチングする弘前市の緊急支援事業。アルバイトが思うようにできなくなって生活に影響を受けた大学生も現在、同事業を通じて臨時就労している。学生にとっては収入を確保しながら座学では得られない知識や経験を習得する場に、受け入れ側にとっては地域の基幹産業である農業に理解を深めてもらう機会になっている。
 同事業では雇用主に1日当たり3000円を上限に賃金実支出額の半額を補助し、マッチングの促進を図っている。主な対象は休職・自宅待機などを余儀なくされた市民だが、収入が減少して生活にに影響を受けている学生も含んでいる。市によると22日現在で169人が就労見込み。
 山下規男さん(65)方では今月7日からマッチング事業による受け入れが始まり、現在は弘前大学の学生6人が臨時就労中。24日には同市小沢にあるリンゴ園地で、金星の摘花作業に汗を流した。
 人文社会科学部2年の成島翼さん(20)は「飲食店でアルバイトしていたが、コロナの影響でシフトが入らなくなっていた。節約でやり繰りしていたところだったので助かっている」と話し、「これまではリンゴの木も見たことがなかった。農家の仕事が分かる機会にもなった」という。
 山下さんは「今は摘花の時期でとにかく人手が必要。学生たちは真面目でのみ込みが早く助かっている。賃金助成があるのもありがたい」とうなずく。「学業に支障がない形で、できれば秋まで続けてもらい、収穫の喜びを一緒に味わいたい」と話した。
 同日は櫻田宏市長も園地を視察。マッチング事業に手応えを感じながら「学生と地域との交流が生まれているのも楽しみ」と述べた。