新型コロナウイルス感染拡大防止に向け、弘前市は20日、新たな独自経済支援策として、宿泊施設利用支援に関わる二つの補助金事業を創設し、感染防止策を強化すると発表した。特定警戒都道府県にやむを得ず往来した人が感染の可能性を考慮して一時的に宿泊する際のプランを提供する市内宿泊施設などを支援し、格安で宿泊できる環境を整備するほか、新型ウイルスの検査や診療に関わった医療従事者が宿泊する際の費用を支援し、地域医療体制をサポートする。
 「感染拡大防止滞在費補助金」は新型ウイルス特定警戒都道府県へやむを得ず往来し、感染や感染拡大を警戒しなければならない人が利用しやすい宿泊プランを提供する宿泊施設を支援するもの。
 対象施設は弘前市旅館ホテル組合、百沢温泉旅館組合、嶽温泉旅館組合の加盟施設を想定。世界保健機構(WHO)で新型ウイルスの潜伏期間を最大14日としていることから、14日連泊プランのみを支援する。
 市によると、事業では各宿泊施設に1泊6000円の14日連泊プランをつくってもらい、このうち市側が1泊4000円分を補助する。宿泊経費や広告宣伝費など総予算額は610万円を見込む。
 14日連泊プランの支援について、市側は「特定警戒都道県へ往来後、宿泊施設での滞在により家族らへの感染拡大は避けられる可能性があるため、経済的負担などが理由で宿泊施設の利用が難しい人に対応する。大学生の帰省時などにも利用していただきたい」と呼び掛けた。
 一方、「医療従事者宿泊支援事業費補助金」は、市内で新型ウイルスに関わる検査や診療などに対応する医療従事者が勤務する医療機関などが対象。感染拡大防止のため、市内のホテルなどの宿泊施設を利用する場合に掛かる経費を市が補助する。
 この事業では、本県の現状などを踏まえ705人分を想定し、1人(1泊)当たり6000円を上限に補助。事業費は423万円を見込み、補助期間は来年3月31日までとする方針。
 医療従事者の宿泊支援について市側は「新型ウイルスの対応に当たる医療従事者の心身の負担軽減を図り、地域の医療体制維持につなげたい」とした。
 両事業費は、22日開会の市議会臨時会で提案する今年度一般会計補正予算案に盛り込まれる。