文豪太宰治の生誕地・五所川原市で6月19日に予定されていた生誕111年記念の顕彰事業は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で既に中止が決まっているが、ファンから市に「今年の生誕祭はどうなっているのか」といった問い合わせが相次いでいる。市教委文化係は「残念ながら今年は事業を行えないので、来年まで楽しみにしていてほしい」と改めて呼び掛けている。
 太宰の生誕祭に関しては、昨年度の110年記念を区切りとして式典形式をやめ、今年度から地元金木地区の児童生徒や一般の愛読者らを中心とした文化講演・朗読会に一新する予定だった。
 しかし、新型ウイルス感染拡大の影響で中止に。市はホームページなどを通じ情報発信してきたものの、今も事情を知らない人からの問い合わせがあるという。
 市教委文化係の担当者は「県外客が多い事情などから、斜陽館も6月末までは休館中。とても生誕祭を開ける状況にはない」などと説明。太宰の銅像がある芦野公園は閉鎖が解除されているため、当日にファンが来訪する可能性もあるが「誰かしら来るだろうが、祝花台も設置しない。新方式で行う来年の生誕112年記念事業に向け、頑張っていく」と先を見据えた。
 こうした方針に対し「女生徒」などが好みという弘前市の30代男性ファンは「今年ばかりは仕方ないのでは。きちんと終息してからやるのが妥当だろう」と理解を示した。