弘前大学の前期講義で行われているオンライン授業

 新型コロナウイルスの影響により例年の1カ月遅れで前期講義が始まった弘前大学(福田眞作学長)で、通常の授業に代わり、感染防止対策としてインターネットを使ったオンライン授業が行われている。オンライン化に伴い予習や復習が容易になったことなどから、学生からは「授業の理解度が深まった」との声もあり、大学側は受講率などを検証しながら「オンラインの特性を生かした授業の在り方を模索していきたい」としている。
 15日、弘大がオンライン授業の様子を報道陣に公開した。
 弘大では新型ウイルスの感染状況や緊急事態宣言の全国拡大を受け、4月9日に予定していた通常授業を延期。前期講義を全てオンライン授業で対応することとし、5月11日に開始した。
 ビデオ会議システムなどを活用し、1日約100コマをリアルタイムで学生約4500人へ配信。学生はメールやチャットなどで質問やグループワーク、課題の提出などを行うほか、原則的に授業は録画されており、見返すこともできる。録画された動画を学生が好きな時間に視聴する「オンデマンド方式」も導入しており、予習などに活用されている。
 15日は教育学部の清水稔講師が作曲に関する講義をオンラインで配信。チャットには学生から次々と質問が送られ、教員側がその場で回答していくなど活発なコミュニケーションが見られた。清水講師はオンライン授業の印象を「学生一人ひとりの関心事を拾いやすくなった」と話した。
 弘大教養教育開発実践センターの岡﨑雅明センター長によると、これまでオンライン授業の導入に伴う大きなトラブルは報告されていないという。岡﨑センター長は「対面の授業をただオンラインに置き換えるだけでなく、予習や復習がしやすい特性を生かし、学生の学ぶ意欲を高めていければ」と強調した。
 週明けからオンライン授業を受けてきた教育学部3年の大平真央さん(20)は「予習と復習がしやすく、授業への理解度が深まった。ログインするだけで出席できる手軽さもあり受講率も高まった気がする」と話した。
 15日現在、弘大は端末を所有していない学生に学内のパソコン約50台を割り当てており、来週以降はノートパソコンの貸し出しも実施。学内の無線LANは必要な学生向けに開放しており、週明けには学生寮全館にWi―Fi(ワイファイ)を設置するなど環境整備を進めている。