記者会見する藤澤頭取

 みちのく銀行(藤澤貴之頭取)が14日発表した2020年3月期の連結決算は、純損益が45億9600万円の赤字だった。貸し倒れに備えた与信費用で多額案件の引当金が発生したことや有価証券の減損処理などが響き、リーマン・ショックの影響を受けた09年3月期以来11年ぶりの赤字決算となった。
 昨年9月に民事再生手続きを申請した函館市の医療福祉法人を中心に貸倒引当金の繰入額が膨らんだことや、含み損を抱えていた有価証券の減損処理の実施に加え、店舗統廃合に必要な経費を特別損失として前倒しで減損処理したことも赤字要因となった。
 昨年11月の業績予想では最終的な純損益を42億円の赤字に修正したが、赤字幅はさらに4億円近く拡大。みち銀は、新型コロナウイルスの影響を受ける恐れのある取引先の貸倒引当金を予防的に繰り入れて与信費用が増えたことに加え、想定以上に店舗統廃合の前倒しの減損処理が進んだため―と説明した。
 経常収益は前期比44億6400万円減の376億4600万円。経常損益は同47億3200万円減の32億900万円の赤字。本業のもうけを示すコア業務純益(単体)は同17億3200万円減の18億8200万円。17年3月期から4期連続の減収減益となった。
 財務の健全性を示す自己資本比率は連結で同0・36ポイント低下の7・62%。金融再生法開示債権は同1億円減の221億円。預金・預かり資産の合計残高は同268億円増の2兆2851億円。
 14日、青森市のみち銀本店で記者会見した藤澤頭取は「非常に厳しい結果となったが(黒字決算に向け)改革を進めていく」とし、「新型コロナの影響を受ける取引先の支援に力を入れていきたい」と述べた。