再処理工場の審査書案を了承した規制委定例会

 原子力規制委員会は13日、日本原燃の再処理工場(六ケ所村)について、新規制基準に「適合している」との審査書案を了承した。申請から6年4カ月の長期に及んだ審査は大きな節目を迎えた。今後、1カ月間の一般意見募集、原子力委員会と経済産業大臣の意見聴取を経て、早ければ7月中旬にも決定する。原燃は2021年度前半の完成を目指しているが、膨大な設備・機器の設計および工事認可(設工認)や使用前確認が必要なことから、計画通り完成するかは不透明な情勢だ。
 13日の定例会では、規制委の更田豊志委員長が「重大事故について極めて大きな裕度を持った設計方針になっている。断層も十分な調査、しっかりした審査がなされた」と総括、各委員から異論はなく審査書案を了承した。
 再処理工場は原発で使用した核燃料に化学処理を施してウランとプルトニウムを取り出し、再び核燃料を作る。
 14年1月から始まった審査では、耐震設計の目安となる地震の揺れ(基準地震動)について、敷地に近い出戸西方断層の調査結果などを踏まえ、当初の600ガル(ガルは加速度の単位)から700ガルに引き上げられた。
 施設・設備の審査では、重大事故対策の前提として使用済み燃料の冷却期間を11年延長した上で、各事故で放出される放射性物質の濃度を低減。その上で臨界事故や水素爆発、原発の審査にはない、冷却機能を失ったことによる蒸発乾固といった重大事故への対策について審査した。
 蒸発乾固は冷却機能を失い高レベルの放射性廃液が沸騰することを想定。放射性物質の放出による影響を緩和するため凝縮器を追加して蒸気を圧縮するほか、高性能粒子フィルターを設置して放射性物質の量を低減することとした。
 更田委員長は定例会で「(再処理工場の審査が初めてで)手探りだったことも長期にわたった理由の一つ。重大事故対策は商業炉と異なり工学的な前提を外さないと、事故の仮定を考えることも難しい」とし、審査自体が困難だったことに言及した。

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