巣箱の出入り口から周囲の様子をうかがうフクロウのひな=12日午後4時50分ごろ、弘前市相馬地区のリンゴ園

 弘前市相馬地区のリンゴ園地で、フクロウのひなが巣立ちを迎えている。食害をもたらす野ネズミ(ハタネズミ)対策として同地区の農家らが製作・設置した巣箱では、12日夕から13日朝にかけて数羽の巣離れが確認された。関係者によると、今春は雪解けが早く親鳥が餌を見つけやすい状況だったため、巣立ちが平年に比べて10日ほど早いという。
 巣箱は同地区のリンゴ農家山崎隆穂さん(74)と、元同地区地域おこし協力隊でつがる市役所職員の鹿内あかりさん(25)が製作したもので、地区内の17園地に置かれている。
 野ネズミを捕食するフクロウを活用してリンゴの木を守ろうとする農家は近年増えており、同地区に園地を持つ成田信一さん(70)もその一人。同園地では、フクロウが営巣する前は毎年リンゴの苗木が食害に遭っていたというが、成田さんは「今年は新しく植え直す必要がない」と効果を実感している。成田さんの園地では12日、2羽のひなが巣箱の出入り口から周囲の様子をうかがうなど巣立ちの兆候を見せ、翌13日朝、山崎さんが巣立ったことを確認した。
 山崎さんは「フクロウの働きでハタネズミの被害は80%ほど減っている。いろんな市町村にも同様の取り組みが広がってくれれば」と期待。鹿内さんは「自分が手掛けた巣箱でひなの元気な姿を見られてうれしい。農家さんからも喜びの声が寄せられている」と笑顔で話した。