黒石市大川原地区を流れる中野川で毎年8月16日夜に行われる「大川原の火流し」について、主催する大川原火流し保存会(武差鉄雄会長)は13日までに、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため今年の中止を決めた。
 大川原の火流しは、650年以上続くとされる伝統行事。南北朝時代に後醍醐天皇の第3皇子をかくまった信濃の豪族の子孫が戦いに敗れて同地区に落ち延び、南朝方戦死者の慰霊と故国をしのぶために始めた精霊流しが起源とされる。帆柱に火が付いた3そうのカヤの舟を引いて川を下り、近年は帆柱の燃え方でコメの豊凶を占う行事としても定着していた。
 武差会長は「地区の全体会議で中止を決めた。2018年に大雨の影響で舟を流さなかったことはあるが、行事自体の中止は記憶になく、残念でならないがこの状況なので仕方がない。(新型ウイルスが)早く終息してほしい」と話した。