地域の人々のためにと意欲を燃やす保健師の中山さん(左)と中畑さん

 板柳町に今年度、初の男性保健師が2人入庁した。青森市出身の中山裕仁さん(25)と平川市出身の中畑敬登さん(22)だ。町村部で複数の男性保健師が採用されるのは珍しいとみられ、2人は地域のためにと張り切っている。
 中山さんは幼い頃、小児ぜんそくを患って入退院を繰り返した。その時、優しく接してくれた看護師に感銘を受け、看護の道を志した。大学の実習で「健康に気を付ければ良かった」と患者が話すのを聞き、「病気にならないような(指導の)在り方を考えた」という。町の保健師として一歩を踏み出し「地域のニーズに応えたい」と決意を新たにする。
 中畑さんは、高校生の頃に「多くの人の健康を守りたい」と考えたのが進路を決めたきっかけ。大学の授業や実習を通じ、地域の健康を支えたいとの思いを強めた。恩師の勧めで、特定保健指導が進んでいる板柳町への就職を決意。「父親が育児に参加するのが重要な時代。今後、お父さんにも寄り添える男性保健師になりたい」と力を込める。
 厚生労働省の2018年の統計によると、保健師全体に占める男性の割合はわずか2・6%。少なくとも10年前から増加傾向にあるとはいえ、まだまだ少ないのが現状だ。
 本県も似た状況。県健康福祉部がん・生活習慣病対策課がん対策推進グループの担当者によると、19年5月時点で、県内自治体の保健師441人のうち、男性は20人(約4・5%)にとどまる。町村部で複数の男性保健師がいるのは六ケ所村のみ。県の保健師も66人のうち男性は3人で、同程度の比率だ。
 第1回「全国男性保健師のつどい」(13年)発起人でもある、大津市南地域包括センターの平田浩二主査(47)は、全国的に男性保健師の数が少ない中で「2人同時に男性を採用したのは正解」とし、育児に参加する父親らにとっても相談しやすい体制構築に期待を寄せる。