昨年行われた第48回定期公演「ラ・ボエーム」の一場面=2019年10月

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、10月11日に予定していた第49回定期公演「こうもり」の中止を決めた弘前オペラ(須郷祐一会長)。創立50周年の節目を記念する公演を延期せざるを得なかったことについて、須郷会長は「50年の節目なので出演者が多く楽しい演目を用意していたが、負担やリスクを考えると残念だが公演を行うのは難しいと判断した」と悔しさをにじませた。
 同会は1970年に「弘前オペラ研究会」として発足。合唱や舞台美術、演出補助などをすべて一般の市民が手掛けている。
 市民オペラとしては珍しく、71年の第1回公演「ドン・ジョヴァンニ」から年1回の定期公演を続けてきた。台風の襲来や新型インフルエンザの流行で開催が危ぶまれたときもあったが、定期公演が中止になったのは2013年の弘前市民会館改修工事で会場が使用できなかったときのみ。この際も別会場でオペラの名作から抜粋して披露した「ガラコンサートin2013」を行ったため、一切の代替公演を行わないのは初めてのことだという。
 合唱の練習などで3密(密閉、密集、密接)の状態になりやすいことや練習場所の確保が難しいこと、演出の平尾力哉さんを東京から招くことが難しい状況などを鑑み、早いタイミングでの中止を決めた。
 須郷会長は「1年遅れにはなるが、来年は創立50周年記念、2022年には第50回定期公演と、2年続けて華々しく行うことができれば」と述べ、来年以降の活動に向け決意を新たにする。