11日から来院者の入出時間を制限する弘大病院。サーモグラフィーによる検温も導入し、新型ウイルス感染防止へ水際対策を強化する

 全国的に新型コロナウイルス感染拡大が懸念される中、弘前大学医学部附属病院(大山力病院長)は11日から、来院者の出入り口を正面玄関のみとし、入出時間を制限する。開院以来初めての取り組みで、院内感染を防ぎ、地域医療の「最後の砦(とりで)」としての役割を守るための対策。同日からは、すべての来院者を対象にしたサーモグラフィーによる検温も導入するため、8日は関係者が水際対策強化の準備に追われた。
 弘大病院は「地域がん診療連携拠点病院」「肝疾患診療連携拠点病院」「がんゲノム医療拠点病院」の指定を受けるなど、地域医療の中核的役割を担い、高度救命救急センターでは3次救急医療を提供している。
 こうした性格上、弘大病院には県内外から一日約1500人の外来患者が来院。連日、受付時間の午前8時になる30分ほど前には、待合室にすでに100人近い患者や付添人らが待機しているのが現状だ。
 新型ウイルス感染拡大防止のため、これまで患者や付添人、介助者に対し、来院前の検温を呼び掛けてきたほか、面会を禁止し、付添人や介助者は原則1人に制限するなどの対策を取ってきた。
 ただ、大型連休中の県外からの移動者や、移動者との接触者らの来院が増えることが想定されるため、水際対策を強化し、院内感染を徹底的に防ぎたい狙いがある。
 11日からは新たに、来院者の出入り口を正面玄関のみとし、入出時間は午前7時45分~午後7時に制限する。開院時間であっても、「3密」を避けるため、自家用車で来院した場合は駐車場の車内で、それ以外は外で待つことになる。
 さらに来院者全員を対象に検温を徹底する方針で、弘大病院では新たにサーモグラフィー2台を購入。37・5度以上の熱がある場合は再度検温し、病院側の指示に従うといった手順も整えた。
 8日は弘大病院の職員約40人が、正面玄関付近に新たな入出時間を周知するポスターを貼ったり、サーモグラフィー検温の試験を行ったりして11日からの態勢強化に備えた。
 弘大病院医事課の奈良昌晃課長補佐は「地域医療を守るための対策。院内感染を徹底的に防ぐためにも、検温の実施や予約時間に合わせた来院をお願いしたい」と協力を呼び掛けている。